精神的な症状を改善するために医療機関でデイケアを利用されている方の中で『就労移行支援』も気になる。という方も多いのではありませんか?
就労移行支援と精神科デイケアは併用をすることができます。
ここでは、それぞれの違いを確認や特徴を確認をし併用するメリット・デメリットをご紹介していきます。
就労移行支援とは就職を援助するサービス
就労移行支援とは、病気や障害のある方の就職を援助する福祉サービスです。
様々なプログラムを通して、就職に役立つスキルやマナーを身につけることが出来ます。
精神科デイケアとは生活機能向上をするサービス
精神科デイケアとは、精神科などの医療機関などで行う通院リハビリテーションです。
生活リズムの調整や社会生活機能の向上を目的とした福祉サービスです。
種類として日中に行うものや、夕方から夜にかけて行うものなどがあります。
就労移行支援とデイケアを併用することは可能
就労移行支援と精神科デイケアの併用は『可能』です。
就労移行支援で通所日程などを調整し、訓練のない曜日や時間帯にデイケアに参加することになります。
なお自立支援医療(精神通院)制度を使ってデイケアに参加している場合、デイケアのプログラムによっては、同じ日に受けられないこともあります。
そのため、同じ日に2つとも利用したいときは「日中に就労移行支援で訓練をして、終了後ナイトケアを受ける」というような利用する時間帯を分ける工夫が必要になります。
必ず、デイケアとの併用の際には就労移行支援事業所のスタッフの方、デイケアのスタッフの方両方に相談し、日程の調整をしましょう。
就労移行支援・精神科デイケアを併用するメリット
就労移行支援とデイケアを併用すると、下記のようなメリットがあります。
スキルの学び分けができる
就労移行支援と精神科デイケアを併用すれば、スキルの学び分けができます。
例えば、就労移行支援ではコミュニケーションを用いないスキル(パソコンやITスキルなど)を学び、デイケアでは対人コミュニケーションを学ぶという使い分けができるわけです。
このように短い期間で幅広くスキルを磨けるメリットがあります。
ただし、どちらも同じような内容のプログラムを学ぶのでは、併用の意味がありません。
適切な使い分けには、事前に就労移行支援とデイケアでどんなプログラムがあるのかを確認しておくことが必要です。
就労移行支援事業所には、事業所によって学べるスタイルが全く異なります。
見学や体験を通して各事業所の特徴をチェックしてみましょう。
訓練での疲労のケアができる
就労移行支援事業所は、就職やその後働くためのスキルを学ぶ場所です。
そのため、心身共に負担がかかるときもあります。そのようなときに、デイケアのプログラムで疲労のケアを行い、生活リズムを調整することもできます。
相談先が増える
デイケアのみでは、特に就職に関わる相談を行うには限界があります。そこで就労移行支援と併用すれば、「就職に関しては事業所のスタッフに、体調に関してはでケアのスタッフに相談する」などの工夫もできます。
また、相談先が増えることであなたの心の負担も軽くなりやすいです。
併用のデメリットはあるの?
就労移行支援と精神科デイケアのデメリットは下記のようなことが考えらます。
- 長期間のまとまった訓練がしにくい
- 就労移行支援のスタッフと相談する機会が少ないぶん、就職についての話し合いが進みにくいという点が挙げられます。
よって最短ペースでの就職を考えている方は、併用することでのメリットは少なくなります。
その他就労移行支援と併用できる施設
グループホーム、各地域の就労支援センターなどがあります。併用を考えている場合は、就労移行支援事業所のスタッフの方に相談しましょう。
就労移行支援と併用できない施設は?
就労移行支援と併用ができない福祉施設は下記の施設です。
- 就労継続支援A・B型事業所
雇用契約を交わすため、一部市区町村を除き就労移行支援との併用はできません。ただし、手続きを踏まえれば就労移行支援から移行することはできます。
また、反対に就労継続支援から就労移行支援に移行することも、同様に可能です。興味がありましたら、下記の関連記事をチェックしていただき、特徴を比べてみてください。